インビザラインとは?
先生、矯正治療のインビザラインについて詳しく教えていただけますか?
従来の矯正治療では、ワイヤーがついた装置を歯に取りつけて行われる方法が主流となっていました。当院でもワイヤーを使用した矯正は行っているのですが、それとは別にマウスピースを使用した矯正も行っています。このマウスピースを使う矯正がインビザラインと呼ばれるものです。
インビザラインは、どれくらいの人が受けているのでしょうか?
インビザラインは1999年に米国で誕生した方法です。全世界で700万人以上の利用者がいます。日本では、2006年からインビザラインによる矯正治療が行われていますよ。
2006年からあったんですね。つい最近知ったので、かなり新しい治療法なのかと思いました。
2006年から治療は開始されていましたが、導入しているクリニックが少なかったり、マウスピースを作るための機器の導入に時間がかかったりしていたこともあり、注目されたのはここ数年でしょう。
インビザラインの治療方について
インビザラインは、具体的にどのように治療していくのでしょうか?マウスピースと聞くと、歯ぎしりや食いしばりを治療するものというイメージがあるのですが…。
インビザラインのマウスピースは、形の異なるマウスピースを2週間ごとに交換しながら歯に装着していきます。形の異なるマウスピースをつけていくことで、歯を理想的な位置に動かしていくのです。
マウスピースで歯が移動するのですか?
ワイヤーを使った矯正と同じで、歯に適切な力を継続的に加えてあげることで、歯を動かしていくのです。歯と歯の間には「歯槽骨」と呼ばれる骨があり、その間には「歯根膜」という組織があります。この「歯根膜」は一定の厚みで保たれており、矯正装置で力が加わると、「歯根膜」が縮んで反対側の「歯根膜」が引き伸ばされます。
「歯根膜」は、一定の厚みを保とうとする性質があるため、どちらも元の厚みに戻ろうとします。伸びた側は骨を作って隙間を埋めようとし、縮んだ側は骨を溶かして歯根膜を広げようとします。このように、厚みを元に戻していく中で力がかかる方向に歯が動いていくのです。
「歯根膜」は、一定の厚みを保とうとする性質があるため、どちらも元の厚みに戻ろうとします。伸びた側は骨を作って隙間を埋めようとし、縮んだ側は骨を溶かして歯根膜を広げようとします。このように、厚みを元に戻していく中で力がかかる方向に歯が動いていくのです。
何だかすごいことが起こっているのですね。
歯に一定の力をかけ続けることで、細胞の働きを活発にし、骨の吸収と骨の再生が行われるように少しずつ移動させていくのですよ。
一気に力をかけてはいけないのですか?そのほうが早く矯正治療も終わりそうな気がします。
実は、強い力を与えたからといって、早く動くわけではないのです。強い力を加えてしまうと、歯茎や神経が壊れたり歯根が溶けるといったダメージも考えられます。
それは怖いです!
歯にダメージを与えない強さで、ゆっくり緩やかに力をかけることが大切なのです。
矯正治療は痛い?
矯正治療って痛みがあると聞いたのですが、インビザラインも痛みはありますか?!
インビザラインも、歯が動く過程で、やや痛みを感じることはありますが、痛みの感じ方には個人差があるので、何ともないという人もいます。
治療期間
インビザラインは、ワイヤーを使った矯正と同じくらいの期間で治療が終わるのでしょうか?
昔に比べてマウスピースの品質や技術が向上していることもあり、ワイヤーと同じくらいの期間で歯を移動させることが可能になってきています。その方の歯の状態によってもどれくらいの期間で矯正が終了するかが異なってきますので、まずはお口の中を確認させてくださいね。
どんな歯並びでも治せるの?
インビザラインは、どのような人でも対応できる矯正治療ですか??
残念ながら、インビザラインには対応できない事例もございます。まずはカウンセリングで歯の状態を確認し、インビザラインだけで対応できるのか、その他の矯正治療との組み合わせが必要になるのかなどをお話させていただきます。
わかりました。
当院ではカウンセリングを無料で行っています、いつでもご相談くださいね。
監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 | 鹿児島大学歯学部 卒業 |
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2014年 | 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医 |
2015年 | 大型医療法人グループ歯科医院 勤務 |
2016年 | 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任 |
2018年 | 港区赤坂の歯科医院 勤務 |
2020年 | 赤坂さくら歯科クリニック 開院 |